ビタミンCをしっかり摂ると美容や健康に役立つといわれていますが、
実際にどのぐらいの量を摂れば良いのでしょうか。
ビタミンCの一日の必要量はどれぐらい?
厚生労働省が定めたビタミンCの一日の所要量は100㎎とされています。
これは欠乏症である壊血病を防ぐために最低限必要な量です。
野菜や果物など、食事から摂るべき量と考えると良いでしょう。
それに加えて、さらに健康増進や美容効果を期待する場合は、
意識的にもっとたくさんのビタミンCを摂った方が良いと言われています。
美容目的や健康増進を目的として摂る場合の摂取量は、
個人差はありますが一日500㎎~2000㎎程度であると言われています。
これだけの量を食事だけから摂るというのはかなり無理がありますので、
ここでサプリメントの出番です。
ビタミンCサプリの必要性について
しかし、そもそも栄養摂取は食事から摂るのが基本と言われているのに、
わざわざサプリメントでビタミンCを摂る必要が本当にあるのでしょうか?
この疑問に対して、栄養療法の世界的権威であるジョナサンライト医師は、「ビタミンC欠乏は、人間の遺伝的宿命である」としています。→詳しくはこちら
特に、「ビタミンCをたくさん摂るべき人」に当てはまる方は、意識的にビタミンC摂取量を増やしたほうが良いと考えられます。
ビタミンCを特に必要としている臓器とは?
ビタミンCを摂取すると、それがそのまま体内に均一に分布するわけではありません。
特に体内でビタミンCが多い場所は以下の通りです。
★脳下垂体・・ホルモン分泌
★リンパ球(白血球)・・白血球の遊走性を高め免疫力を上げる
★副腎・・副腎疲労の予防(ストレス時にビタミンC需要が増える)
★眼の水晶体・・白内障の予防に役立つ
★肝臓・・解毒酵素や胆汁の合成
なぜこのように、栄養がカラダの場所によって異なるのだと思いますか?
実は、このように栄養が偏って存在するのは、その臓器で需要が高いからです。
血中濃度を1だとすると、
脳には20倍
白血球には80倍
副腎には150倍
こんな風に、臓器によってこんなにもビタミンC濃度に違いがあるというのですから驚きです。
ちなみに、体内でビタミンCの量が一番多い臓器は肝臓です。
濃度は副腎や眼などに比べたら少ないですが、臓器自体が大きいので量が多くなるというわけです。
肝臓でのビタミンCの作用は、「CYP」(解毒酵素)の合成や胆汁酸の合成のためにも使われます。
従って、ビタミンCが不足していると肝臓での解毒機能が低下してしまいます。
実際に、体内でビタミンCを作ることができる動物は、毒を与えると体内でのビタミンCの合成が増えます。
お酒を飲んだ次の日はビタミンCをたくさん摂ると◎ということですね。
ビタミンCは一回にどのぐらい摂るのがベスト?!
壊血病の予防やケガを治りやすくするには、
ビタミンCを90mg/日の摂取が有効であることが知られていますが、
ストレス対策や風邪予防(免疫力アップ)、美肌効果を得たい場合はさらにたくさんのビタミンCを摂る必要があります。
ビタミンCの効果は血中濃度に比例します。
体内のビタミンC血中濃度は通常0.7mg/dl。
煙草を吸っている人や高齢者の場合、この濃度はもっと下がります。
ビタミンCを1000mg摂ると、30分後に血中濃度が1.4mg/dl程度まで上昇し、
4時間で元に戻ります。
さらにビタミンC濃度を上げたい場合は、1000mgを1時間おきに摂ると、
血中濃度を3.9mg/dlまで増やすことができます。
ビタミンCはたくさん摂れば摂るほど吸収されるわけではなく、
一回に摂る量が一定量を超えると吸収率は下がっていきます。
例えば、一回に60mgだけ摂った場合は100%吸収することができますが、
100mgだと吸収率は90%になります。
さらに量を増やしていくとどうなるかというと、、
1000mg摂取⇒750mg(75%)
2000mg摂取⇒880mg(44%)
となります。
つまり、せっかく2000mg摂っても
1000mgとそれほど吸収できる量は変わらない、
ということになりますよね。
従って、一回に1000mgぐらいを摂るのがベストということになります。
一日の摂取量を3回に分け、三度の食事の時にとると良いでしょう。
また、食事のすぐ後に摂ることで、ビタミンCの働きで鉄分や亜鉛など重要なミネラルの吸収も助けてくれますし、胃に食べ物が入っている状態であればビタミンCの酸が下痢を起こす心配もありません。
風邪のひき始めにがっつり免疫力を高めて早く治したい!!という時であれば、
起きている間は1時間おきに1000㎎のビタミンCを9回摂って
血中のビタミンC濃度が高い状態をキープすると、
風邪症状が85%減少するというデータがあります。
ストレス対策と美肌対策に有効なビタミンCの量とは?
長年のストレスによってコルチゾール(抗ストレスホルモン)を過剰に分泌する状態が続くと、脳下垂体から副腎への指令がうまく出せなくなり、コルチゾールの分泌量が減ってきてしまいます。
これを「副腎疲労」といいます。
このような脳と副腎の疲れをとるためには、ビタミンCを3g/日以上摂るのが有効であるといわれています。
(ビタミンC摂取によってストレス反応低下と血圧低下の効果があるといわれています)
ビタミンCを摂取すると、まずはリンパ球や眼、脳、副腎といった需要が多い臓器へ優先的に供給されます。
体内のビタミンC濃度が高くになるにつれて、脳や腎臓、肝臓、肌など、そのほかの場所も含め隅々までビタミンCがいきわたるようになります。
ビタミンCにはメラニン産生抑制効果がありますので、美白のためにビタミンCは有効です。
また、お肌にハリをもたらすコラーゲンをつくるためにもビタミンCがかかせません。
しかし、ビタミンCの恩恵をお肌までいきわたらせたいと思ったら、まずは副腎や脳、眼などで必要としているビタミンC量を満たす必要があるので、たっぷりとビタミンCを摂る必要があります。
おススメビタミンCサプリ
ビタミンCサプリを選ぶときは、一回に1000mgが摂れるものが便利です。
私が普段愛用しているのは、こちらのカリフォルニアゴールドのビタミンC。
お手頃価格でカプセルの大きさも普通に飲みやすいです。
California Gold Nutrition,ビタミンC、1,000mg、ベジカプセル240粒
ビタミンCをさらに効率よく摂取したいという場合は、吸収の良い『リポゾーマルタイプ』もかなりおすすめ。
お値段は少し上がりますが、その分大きな効果が期待できます。
Sunlipid, リポソームビタミンC、天然香料使用、各5.0ml(0.17オンス)
リポゾーマルとは、油に溶けやすい形になっているものです。油に溶けるということは細胞膜を通り抜けやすく細胞の中に入りやすいということです。
私も「今日はしっかりビタミンCを摂っておきたいな」という時はこちらのタイプを選ぶようにしています。
料理にも使えるビタミンC粉末
ビタミンCサプリには、純粋な結晶のタイプ(粉末=ピュアクリスタル)のものもあります。
Carlson, ビタミンCクリスタル、2,000mg、170g(6オンス)
粉末なので炭酸水に混ぜて飲んだり、そのままスプーンに入れて水と一緒にパフっと飲んでしまうこともできます。
ただし、その場合はビタミンCの酸が直接歯につかないように、
舌の真ん中に入れる感じにすると良いでしょう。
ミキサーで果物ジュースを作る方は、
ビタミンCの粉末を振りかけてから作れば果物のビタミンC破壊を防いでくれますし、醤油に混ぜて酢醤油ならぬビタミンC醤油にすることもできます。
焼酎の水割りに入れたりするのもおすすめです。
他にも、工夫次第で色々な使い方ができそうですよね♪
もちろん、粉末の酸味が苦手な方は普通にカプセルや錠剤で摂ると良いでしょう。
天然ビタミンCと合成ビタミンCどっちが良いの??
1000mgのビタミンCをすべて天然物で得ようとするとコストがものすごーくかかります。
例えば、ビタミンC1000mgをレモンから摂ろうと思ったら
レモン50個食べる必要があります。(レモン1個分=20mgで換算した場合)
ビタミンCがたくさん含まれている果物として有名なアセロラであればどうでしょうか。
アセロラには100gあたり1700mgのビタミンCが含まれるので、
1000mgのビタミンCを摂るには10粒以上食べる必要があります。
これなら毎日食べる事もできそうだけど、
アセロラなんて毎日手にはいるものでもないし、
あまり現実的とはいえません。
そう考えると、
合成のビタミンCはかなり便利であることがわかります。
合成ビタミンCと天然ビタミンCの構造は同じですので、
ビタミンCを最適量摂りたいのであれば、
合成のものを利用した方が効率が良いです。
ただし、天然の食材から抽出したものであれば、
ビタミンC以外にも植物に含まれる微量な有効成分を一緒に摂ることができますので、
そういった面でのメリットはもちろん天然物の方が勝ります。
ちなみに、「天然ビタミンCのサプリメント」と唄っている商品であっても、実は合成ビタミンCが結構たくさん混ざっていたり、添加物がかなり多く含まれてたりするものも多いので、そこはしっかりとチェックした上でサプリメントを選ぶようにしましょう。